ステーションコンファレンス川崎

STATION CONFERENCE KAWASAKI
  • #ランドマーク
  • #地域貢献
  • #商業施設と隣接

施設・プロジェクト概要

JR川崎駅前大規模再開発カワサキデルタの1.24ha街区内にオープンした「JR川崎タワー」。オフィス、商業、ホテル、保育所、広場などの多彩な施設から構成され、川崎エリア最大級のオフィスプレートサイズを備えています。

同ビルの3階に位置する、川崎エリアで希少な高機能会議室の「ステーションコンファレンス川崎」。3分割可能な大会議室を含めた、全8室のコンファレンスで構成。首都圏有数のビッグターミナルである品川・横浜に隣接する立地を生かし、さまざまなイベントが開催されています。

ビル概要

住所〒212-0014 神奈川県川崎市幸区大宮町1番地5 カワサキデルタ JR川崎タワー
アクセスJR「川崎」駅西口 徒歩3分
敷地面積約12,000㎡
延床面積約13万7,000㎡
規模地上29階、地下2階、高さ128m
開業2021年5月

施設概要

用途コンファレンス
部屋数全8室
面積約15㎡~334㎡
天井高2.5m~3.4m
収容人数最大約400名(各部屋16名~192名)
開業2021年6月

施設図面

施設企画・コンサルティングの特徴

大型商業エリア・都外物件でのコンファレンス企画

プロジェクトの背景

2018年の年明け早々に、JR東日本の開発ご担当者様からお問い合わせがありました。川崎駅前の大規模再開発で低層階に検討しているコンファレンスの企画・運営会社を探している、というご相談でした。それまで当社は、都内の施設のみを運営しており、都外での検討は初めてでした。

また、川崎駅周辺は多くのショッピングモールが集積した商業エリアであり、その周辺には住宅が広がっています。このような、ビジネス街以外のマーケット検討も初の試みでした。駅周辺にはホテルのバンケットがあるだけで、コンファレンスの競合施設も全くない未知のエリアでした。

一方、アクセス面では、川崎駅自体が複数路線が通るビッグターミナルであり、品川と横浜という首都圏有数のターミナルにも挟まれています。さらに、羽田空港から至近であり、新幹線停車駅もすぐ近くにあることから、全国から集客するイベントに最適な立地と言えます。

また、隣接するラゾーナ川崎が日本有数の来場者を誇る巨大ショッピングモールであることや、ビル自体が非常に高いランドマーク性を持つことが強みとなります。これらのようなアクセスの良さと集客力の高さにより、コンファレンス施設として非常に大きなポテンシャルを秘めていると考えました。

さらに、周辺には手頃な価格のビジネスホテルも多く、神奈川県アドレスということで料金設定を抑えれば、コンファレンス業界でニッチな利用用途である「宿泊研修」という大きな需要を取り込めるのではないかという期待もありました。

JR東日本のご担当者様と初めての打ち合わせの席で、当社は川崎の可能性を熱くお伝えし、「現計画の3階だけではなく、上下階段を新設して4階も加えた3倍の面積の大型コンファレンスセンターに企画変更をしてはどうか」というご提案をしました。

我々の前のめりな説明に、先方は非常に驚かれていました。というのも、さまざまな運営会社にヒアリングをする中で、その多くは川崎という立地とマーケットにネガティブな反応だったそうです。そんな中、当社からの提案に対してご担当者様は、「川崎の可能性を大きく広げる提案をありがとうございます」と、とても嬉しそうにおっしゃっていました。

プランニング

基本設計では、川崎駅から屋根付きデッキで直結する2階フロアがオフィスエントランス、そこから3階コンファレンスフロアへ専用エスカレーター&専用階段が直通しているという、育成用途ならではの非常に魅力的な動線設計になっていました。

当社からは収益性を高める提案として、原案の小部屋と通路が多いプランを抜本的に見直し、LOUNGEを中心に配置し会議室を拡張することで売り床面積を最大化する御茶ノ水トライエッジのノウハウを活用しました。これにより、休憩スペースの空間を十分に確保しつつ、各部屋の受付空間を兼ねる構成となり、不要な通路も全て削除できました。

設備設計面では、3分割可能なメインの会議室について、煩雑かつ高価格になりやすい映像・音響・照明の合同・分割仕様について、できる限りシンプルかつ使い勝手のよいプランを提案し、設備工事費の抑制と、現場オペレーション負荷低減に大きく貢献しました。

また、3階フロア奥で用途が定まりきっていなかったMDF室とビル管理事務室もコンファレンスに転用するアイデアを提案。収益を生まないビル関連諸室は地下やその他スペースに移動することで、さらなる収益性向上に貢献できるプランとしました。

さらに、今回の再開発では、駅前周辺にコンファレンス施設が不足している点や、周辺ホテルバンケットが老朽化している点などから、地域からも発表会や懇親会が開催可能な上質なコンファレンスが求められているという背景を伺っていました。設計会社には当社の渋谷ソラスタコンファレンスのデザインを参考にしていただき、意匠面でもホテルに引けを取らない空間を目指しました。

開業後の評価

当社のフロアプラン・設備設計・デザインプランアドバイス・収益性向上案に加えて、コロナ禍での開業でありながら順調に稼働を伸ばしていく営業・運営力に対して、ビルオーナーからはとても大きな信頼を得ることができています。JR東日本様が手掛けるその他の物件においても、さまざまなご相談をいただいております。

施設運営・マネジメントの特徴

川崎エリアに皆無だったコンファレンスで地域イベント開催にも貢献

開業前のエリアの課題

開業前、近隣の行政関係者の方へのヒアリングを実施した際に「駅周辺で質の高いイベント・懇親会を実施できる施設がない」というお話を数多く頂戴しました。実際に、既存のホテル宴会場は築年数がかなり経過していたり、ライブ会場やショッピングモール内のイベントスペースはあっても、企業のブランドに合わせたイベントや、ビジネスライクなイベントを行うには適した場所がない状況でした。

行政の方々からも、当施設の開業については、非常に期待を寄せていただき、そのような川崎で実施したいイベントのニーズやリクエストにお応えできる施設を目指して企画・準備を行いました。


大手企業のブランドイメージにもマッチする、ホテルライクな内装や、ビジネスから個人のお集まりまで幅広く対応する機能的な設備、ONLINEイベントでも安心してご利用いただけるインターネット環境など、周辺施設にはないBtoBに満足に対応できるスペックは、皆さまに待ちわびていただいていた、川崎駅前でのビジネスイベント需要に合わせたハイスペック施設として受け入れられ、ご活用いただけております。

地域に密着したサービス提供

また、川崎市主催の「指定都市市長会シンポジウム」の会場に選定いただいたり、市のイベント「川崎港まつり」の実行委員会の皆さまにも懇親会会場として利用いただくなど、この川崎という土地に密着した事例もあります。

開業初年度には、川崎市のバスケットボールチーム「川崎ブレイブサンダース様」にSDGs関係のイベントでご利用いただきました。当日は川崎市長も登壇者として来館され、イベントは大盛況。終了後、ご担当者様からは「川崎市のチーム主催で、市長や地元の企業も来館するイベントを、この川崎駅前の新しい施設で実施できて良かった」とのお言葉を頂戴しました。

このように、地元・川崎の一員として当施設をご利用いただいていることは再開発の意義でもあり、オーナーの目標の「地元の課題解決」に貢献できただけでなく、今では施設の安定稼働にも繋がっています。

また、懇親会を実施したいというニーズも非常に多く、当社での懇親会手配の特長でもある「予算に応じてのメニュー作成」や「希望のメニューを取り入れることができる」といったフレキシブルな対応は、周辺施設にはない魅力として開業当初から現在まで、多くのお客様に喜んでいただけています。

新たに、地元・川崎のケータリングパーティー企業とも連携を開始するなど、常にお客様に喜んでいただける提案のバリエーションを増やせるよう、新たなサービスの開発にも積極的に取り組んでいます。そうした対応を喜んでいただき、地元の企業様はもとより、川崎商工会議所様主催の忘年会や、教育機関の懇親会や大学のOB会なども多く実施いただくことができました。

こうした地場のお客様に飽きることなく毎年リピート利用していただくこと、そのためにニーズに合わせた新しいサービスを提供し続ける運営を、オーナーとも連携して取り組み続けていくことで、この川崎の地で、長く安定的に高稼働する施設を目指しています。


ビル内の商業施設にも集客の相乗効果

川崎駅前が、コンファレンス運営において特に強みを発揮する立地であると言えるのは、平日・休日を問わず人の賑わいがあることも大きな要因です。当社では、東京都内の大規模再開発のオフィスビルにある施設を運営することが多いですが、オフィス街の立地では、平日は高稼働しますが、土日の稼働が限定的であるケースが多いです。

その場合、飲食店も土日は利用者が平日に比べて少ないので定休日に設定していることもあり、コンファレンス利用者もランチタイムに近くに空いている店が少なく、利便性の観点では利用満足度が上がりづらいなどの影響もあります。

しかし、川崎駅前は休日にもアトレ川崎、ラゾーナ川崎プラザ、ミューザ川崎などの近隣のショッピングモールに多くの来場者があり、駅前の飲食店も多くの人で賑わいます。当施設が位置する再開発「KAWASAKI DELTA」にも、ホテルや飲食店棟があり、休日にも賑わいがあることによる利便性の高さが、コンファレンス利用者の満足度の高さにもつながっています。

また、当施設の利用者も、数百名単位でビルへの来場者数増に寄与することで、同じ再開発のホテルや飲食店の来場者増に貢献できています。例えば、休日に行われる塾の模試などでは、来場者以外に付き添いの保護者様が街区内に長い時間滞留することで、ビル全体の売上に貢献できたり、検定試験では、主催者や県内全域から来場する受験者が、隣接するホテルに宿泊することで、この再開発全体の稼働に貢献できています。

もともとの賑わいがあるところに、このような再開発(ホテル・オフィス・コンファレンス・商業)を企画したからこそ、双方向の強みが発揮でき、成果につながっていると実感しています。

おかげさまで、当施設は、当社運営の他施設と比較して、土日の稼働が高く、日曜日に満室稼働している日もあり、平日の稼働の高さに加えて、土日も高稼働していることで、当初の予想よりも早く巡航稼働に乗せることができました。各試験会場利用に関しては、毎年ご利用いただけるように、誘致のための営業と、実際の利用時の満足度向上を目指した安定的な運営を目指しています。

さらに商業テナントとの直接的な連携として、レストランやカフェなどの飲食店との連携を開始しています。実際にカンファレンス利用のお客様に、レストランの温かいお弁当やコーヒーショップの淹れたてのコーヒーを提供できることが、顧客満足度の向上にもつながっています。

コンファレンス内部だけに留まらず、ビル全体としての売上を生み出すことができていることも、商業施設との連携ができることにより生まれた成果だと考えています。


実施イベント

IT系カンファレンス
WEB配信セミナー
社内研修
懇親会会場

運営チームからのメッセージ

ステーションコンファレンス川崎
マネージャー
鎌田 真

「東京都心でしか施設を運営したことがない自分に、川崎の施設をオーナーが求める稼働水準まで高めてしっかりと運営できるのだろうか」という不安は、良い意味で大きく裏切られました。

完全な「会議室空白地帯」であったビッグターミナル川崎の潜在需要は想像以上に大きく、さまざまな業種のお客様にご利用いただくとともに、東京至近の神奈川県会場として重宝する、超大型商業施設のラゾーナ川崎に隣接しているからこそイベントを集客しやすいなど、新たな発見と学びが多い施設となりました。

顧客第一を大切にしてくださる信頼できるオーナーと共に、地域になくてはならない会場として、これからも成長してまいります。

インフィールドは独自の人材戦略により、

高いスキルと情熱を兼ね備えた社員を育成しています

ホール・会議室の収益化には、高いホスピタリティと専門知識を持ったチームが不可欠です。インフィールドは、そんなチーム作りを全社的に取り組んでいます。

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